2018/04/04
この柱の木は何でしょうか?
お施主様が、ご自分の山の木を伐って進める古民家リノベーション。
里山の麓に建つ築80年の古民家は、庭木に囲まれて厳かな雰囲気を醸しています。
年明けから始まった現場は、佳境を迎えていますが、
完成前にほんの一部、様子をお届けします。
例えば、この柱は、何の木で作られているでしょうか?
正解は、お施主様の山にあった、センの木です。
葉っぱが天狗が持っている団扇に似ていることから、
「テングノウチワ」という別称もあるそうです。
天狗の団扇の様な大きな葉をつけ、枝にはトゲがあり、樹皮はゴツゴツしているセンの木。
山の中でも存在感を放つ木の一つですが、伐り出した木は
樹皮を剥いだ状態で、柱として使われることになりました。
お家の中に使っても、やはり存在感を放っています。
住宅用材として木を扱う私たちですが、
このような銘木を前に「山で生きていた時は、どんな姿だったのだろう?」と
この木の故郷に、想いを馳せるのでした。
平田木材店の現場には、
特殊な一本でも、人の手で加工して、活かす技が残っています。
木材店として、木や森と繋がる家づくりを
お施主様にも楽しんでいただければと思っております。